箱根駅伝シード権の意味、条件やルールをわかりやすく説明!
箱根駅伝本番や予選会で頻繁に言われる「シード権」とはどのようなものでしょうか。実はゴルフやテニス、バスケットボールなどの競技でもシード権というフレーズが頻繁に登場するのですが、一般的には「大会などで試合が免除される、出場資格を得る、トーナメントの組み合わせが分散されること」がシード権の意味になります。それでは箱根駅伝でのシード権とはどのような内容になっているのか、意味や条件、ルールまで詳しく解説していきます。
箱根駅伝シード権とは?
箱根駅伝のシード権では、前年の箱根駅伝で上位10位に入った大学がそのまま翌年の大会に無条件で出場できる権利をいわゆる「シード権」といいます。
箱根駅伝はシード校10チームと予選会で本選出場を得た10チームと学連選抜の合計21チームで競います。実際には、学連選抜はオープン参加なので順位などには反映されないので20チームで本選の順位を争います。
シード権のメリット「箱根駅伝の出場権」
箱根駅伝のシード権では予選会に出ることなく、いきなる本戦に出場できるという特権がありますが、実はこれ以外にもメリットがあります。シード権があれば予選会が免除される、つまり調整のピークを箱根駅伝に集中できることになります。実はこれが非常に大事なポイントなのです。
前年の箱根駅伝で10位に入れなかった大学は、予選会で10位以内に入らなければ箱根駅伝に出場することができません。つまりシード権のない大学は予選会で勝つ必要があり、勝つためには当然予選会に向けた調整が必要になります。しかしこの予選会がクセモノで、箱根駅伝への調整に苦戦するためシード権は是非ともほしい権利なのです。
では、予選会がクセモノとはどういうことでしょうか。
出雲駅伝(10月)、全日本大学駅伝(11月)、そして箱根駅伝(1月)が大学生の3大駅伝と呼ばれ、陸上部や駅伝部はこれに向けたトレーニングをしていくことになります。
しかし予選会が10月にあり、この予選会は近年レベルもあがり相当準備・調整をしないと突破することが難しくなってきています。そうすると予選会には8月頃から調整に入ることになるのですが、年間スケジュールはそもそも過密日程で、同時期に開催される出雲駅伝、全日本大学駅伝も非常に大事な大会ですからその大会にも標準を合わせたスケジュールを組むことになります。これは選手やチームにかなりの負担がかかってきます。
特に長い距離を走る駅伝では、連発して同じ力を発揮できることは難しく、レースの後は軽めの練習で疲れをとるのがケガを予防するためにも非常に重要です。
また、駅伝がなぜ夏場に行われないかは、冬場も低体温など危険もありますが、夏場の脱水など負担が予想されるので学生の駅伝は夏場を避けられているのです。あくまでも部活動なことを忘れてはいけません。選手生命にかかわることは当然避けるべきなのです。夏場は主にトラック競技で個人競技ですが、冬場になると駅伝に移行しタスキをつなぐチームプレーになります。
このようにシード権があれば予選会に合わせた調整をする必要がなく、目の前の駅伝にあわせたトレーニングができるところ、シード権がなければさらに予選会にも合わせた準備が必要になるわけです。どの大会も手を抜くことができませんから、シード権がないと負担が大きくなるのは容易に想像できますね。
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シード権のメリット「新入生の獲得」
箱根駅伝は関東の大学しか出場しない、全国の大学が出場するわけではないのに毎年全国放送され高視聴率も獲得する国民的行事と言っても過言ではありません。この箱根駅伝で上位を走ると当然ニュースなどでも多く取り上げられます。
この全国的なインフルエンサー、実質的な広告を目にした優秀な高校生ランナーはこの上位校への進学を希望することが多くなります。特に優秀な高校生は、学校側から推薦で誘われることがほとんどです。その高校生がどこの大学の推薦を受けようかとなると、やはり箱根駅伝に出場できる強いチーム、つまりシード権獲得校となるわけです。
シード権のジンクス
そしてこれはジンクスですが、1度シード権を逃してしまうと、そこからなかなか再度シード権を獲得するのにかなりの年数を要すると聞いたことがあります。そのためどのチームもまずは優勝を狙えないとしてもシード権の10位までには入りたいのです。
シード権争いは過酷で10位と11位は天地の差があります。予選会からのスタートになるからですね。そのため、まず各チームの目標は10位以内なのです。その上で持てる力を発揮してなるべく上位を狙うことになります。
そして毎年1~2チームがシード権を新たに獲得します。逆にいうとシード権を失うチームが1~2チーム出てくるわけです。これがドラマを生むのです。
ちなみに、シード権争いではありませんが、箱根駅伝は繰り上げスタートがあります。
トップが通過して決まった時間までにタスキを渡せないと、その時間になれば繰り上げスタートになってしまうのです。もう目の前に選手が見えてもタスキはリレーできなくなり、そこで涙する選手がいるわけです。これが箱根駅伝だと感じる瞬間と共に非情な宣告だなと毎年感じているのです。
さて、2018箱根駅伝はどこが制覇するのでしょうか?どんなドラマが待ち受けているのでしょうか?待ち遠しいです。
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