狩りガールが山林を救う?狩りガール体験等華やかな一方で批判の現実
最近ではよく”○○ガール”といった言葉を耳にしてましたが、なんと”狩りガール”という言葉までもが存在しています。「狩り」なので当然動物を狩る狩猟になるわけですが、その流れで狩りを行う女性が”狩りガール”という風に呼ばれているわけです。響きがゆるい雰囲気に聞こえる一方で現実はハードな世界である狩猟、そんな世界に身を投じている”狩りガール”とイノシシハンターの女性についてまとめてみました。
目次
狩りガールとは? 狩りガール体験なるものも存在
”狩りガール”と呼ばれている人達は当然ながら狩猟免許を持っている人達で、なんと猟友会で公式で進められている企画なのです。
狩りガールことハンターになる条件としては
・知識試験、適性試験、技能試験の受験
・銃の許可証を取得する為の講習会受講と技能検定
・猟友会への入会
といった流れで晴れてハンターとしての道を歩ける事になります。イメージとしてはそこまでハードルは高くない?といった感じです。
メディアでも取り上げられていたりするので認知度も上昇中。
和歌山の猟友会に「女性部」 “狩りガール”が脚光を浴びる背景は https://t.co/4gumekCpyW
狩猟シーズンに野生鳥獣の駆除などをする猟友会。和歌山には全国的にも珍しい女性部がある。顔ぶれは美容師や大学講師など多士済々。「 #狩りガール 」が脚光を浴びる背景には、ジビエ料理ブームなどがある。
— SankeiBiz (@SankeiBiz_jp) December 23, 2019
”狩りガール”をテーマにしたコミックもある程なのでちょっとしたブームになってる雰囲気です。
狙うはエゾヒグマ、31歳狩りガールが日本最強生物の狩猟に挑む「クマ撃ちの女」https://t.co/cMCjvOjk5l pic.twitter.com/O3OlTBX26n
— コミックナタリー (@comic_natalie) January 18, 2019
このように様々なメディアで狩猟をする女性にスポットライトを当てた紹介の仕方が脚光を浴び、現在では狩猟を行う女性が全国で3000人を超える程になり、猟友会に新しい風を吹き込んでいるのだとか…
ちなみに筆者の知人には猟友会に誘われたり、猟友会に入った人物もいます。
前者の誘われた人はクレー射撃を行っていた人で、やはり銃を扱うだけあって熱烈な勧誘を受けたそうです(それだけ猟友会では人が足りていないのでしょう)。一方で猟友会に入った人は罠猟から入りましたが相当猟友会の人達から歓迎されました。それ位若手が不足してる業界なのだと思います。
猟友会の現状は高齢化もあり引退する人が出る中、メディアで話題になる形で狩猟を行える人間が増えることは農作物の食害を受けている農家や山林の保全する立場から見てとても喜ばしいことなのでしょう。
若い女性が増えれば自然と若い男性も増えるので、この調子でいけば上手に世代交代が行われていくのかもしれません。
狩りガールの体験やコンテストなど業界の盛り上げ方が上手い
狩猟の世界に気軽に触れられる様なイベントがいくつも開催されてあって、女性や一般の人から見てもハードルがとても低く感じれるので(しかも楽しそう)、これは女性の参加が増えるのはうなずけます!まるでサークルのような雰囲気ですね!
https://twitter.com/tani222/status/1188369030853251072?s=20
こういったイベントやコンテストがあれば若い人のチャレンジは増えるでしょうし、楽しそうな雰囲気で呼び込むことで若い人は参加したくなるのでとても上手な盛り上げ方だと思います!
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狩りガールを牽引する女性イノシシハンター清水潤子さんがスゴい!
イノシシハンターとして愛知県で活動をされている清水潤子さんという人がいます。その人ももちろん狩りガールなのですが、狩猟と狩猟で得た食材をカフェの料理として出す、いわば狩猟が本職の人なのです。
その人のエピソードなどを読むと、ものすごい覚悟で狩猟という業界に身を置いている人というのが見えてきます。
「輝く女性ソーシャルビジネスプランコンテストあいち」の表彰式で、「駆除した鳥獣のジビエとしての有効利用」をテーマとするビジネスプランを提案された清水潤子さんに愛知県知事賞(総合部門)を授与しました。愛知県庁正庁にて。 pic.twitter.com/lk9HpyOlxe
— 大村秀章 (@ohmura_hideaki) October 9, 2018
女性どころか男性でも中々できることではないであろう動物との命のやり取りを生業としているのが凄まじい。
筆者の後輩には運ばれてきた家畜を処理する職業に就いている人物がいますが、その後輩から生々しいエピソードを聞いた時の様な凄さを感じます。普通の人では中々できない、または始めたとしても続ける事が困難。そのような職業をやり続けることに尊敬すら感じます。
経営されているカフェのHPは以下のURL
山里カフェMui
https://www.mui3cafe.com/
サイト内でも地域農家の現状について紹介されています。
狩りガールに対し批判の声も挙ってしまう現実
一方で狩猟という命に関わる活動にオシャレな雰囲気でハンターを増やす風潮に対し、世間の一部では批判の声が挙っているといった側面もあります。
やはり狩猟という性質上、生き物の命を奪うことには間違いないので、そういった活動をオシャレ感覚やSNSのネタに使えるかの様な感覚で行うのは不謹慎といった精神から批判に繋がっているようです。
確かに動物の命をいただいている以上、「狩猟は厳かに行うべき活動」と言われたとしてもそれもしょうがないことなのでしょう。
しかし、増え過ぎたシカやイノシシがもたらす環境被害というのも問題であり、山林に近い地域で農作業を行っている人達が食害の被害を受けることや、高山地帯の山が増え過ぎたシカの食害によって高山の砂漠化や土壌の流出など、人間が管理をしないと山林が荒れ放題になる状況となっているのです。
出典:環境省 https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs5/imatora_fin.pdf
筆者の友人が住む地域も農作物の食害を受けている為、駆除活動が必要なのだそうでこういった問題は意外と身近に感じます。(シカ等が増え過ぎた原因はニホンオオカミを絶滅に追い込んだ人間にあるわけですが…)
そのことを考えるとシカやイノシシの数の抑制管理を行う為には猟友会の人員をどうにかして増やさなくてはならないという背景があるのでしょう。
狩りガールと狩猟まとめ
命をいただく行為を楽しいスポーツサークルの様に紹介していく動きは命を軽視しているように見えますが、その活動内で命についてはキチンと教えていることは間違いないと思います。筆者の友人も猟友会で命をいただくことについてしっかりと教えられていると話していたので。批判を受けるにしても、命を軽視しているような発信をした場合なら批判の声を浴びるのは仕方が無い事なのかもしれません。
ただ、一方で批判している人は何も被害を受けていない、完全なる安全圏にいる人が「かわいそう」という気持ち一心で発言している様に見えます(現地で抱えている問題を知らない等)。かといってこの人達の発言が100%間違っているかと言うとそうでもない、という内容なので非常に難しい問題です。
これらについてはおそらく今後も無くなる事は無い価値観や考え方の違いなのだと思います。
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